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ルターによる日々のみことば

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2018/1/10 (水) のみことば

福音はキリストのみ

あなたがたは、心を騒がせないがよい。神を信じ、またわたしを信じなさい。 ヨハネ14・1

 どこでも、主のみことばはわたしを慰めるために語られています。主の思い、みことば、みわざは、すべてやさしさと慰めにつきております。

 それゆえ、もし、重苦しく、だるい、おののきの心をもっている人があっても、それが、キリストから来たのでないことは真実であって、疑う余地がありません。主は決して人の心をおそれさせたり、悲しませたり、重苦しくされるかたではないからです。主は、わたしの心からあらゆるおそれと悲しみを取り去り、そのかわりに、喜びの心と良心、また、喜びに満ちた思いを与えるために、世にこられ、みわざをなし、天にのぼってくださったからです。しかし、このような疑問を持たれるかもしれません。キリストは、しばしば福音の中でわたしたちをおびやかし、おそれさせておられるではないか。たとえば、よく、「悔い改めよ」と言っておられるし、ルカ13章では、「あなたがたに言うが、そうではない。あなたがたも悔い改めなければ、みな同じように滅びるであろう」と言っておられるではないか。このキリストのことばの真意は、悲しみをもった重苦しい良心は、キリストを尋ね捜す以外に、他のなにものをも心にかけてはならないということです。そしてキリストにむかって、「あなたのみこころを告げてください。これは、キリストご自身のことばです。だれがこれに無関心でいることができるでしょうか」と叫ぶのです。

 そこで、正しい理解と判別がなされるならば、キリストが悪魔におぴやかされて絶望におちいっている人々を慰めてくださるということも真理であるし、同時に、キリストは悪魔にそそのかされて自己信頼と高慢におちいっている人を、おびやかされるということも真理であることがわかるでしょう。この両者はいつも衝突するものです。悪魔のそこなうものを、キリストは正しく建てなおされます。悪魔の建てるものを、キリストは滅ぼされます。

ヨハネ福音書14章の講解


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