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ルターによる日々のみことば

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2019/1/7 (月) のみことば

ヘロデの王国と神の王国

ヘロデ王はこのことを開いて不安を感じた。エルサレムの人々もみな、同様であった。 マタイ2・3

 外から見れば、ヘロデはまことに好運な、連戦連勝の強い王でした。劒をとって戦う時、すべてはうまくゆきました。また、賢い、機略に富んだ王であり、権力もあり、外国貿易によって栄えました。しかし、彼は、家にあっては、もろくて、弱い、不幸な人でした。このように、ヘロデは表面は好運で、内面はみじめな王でした。一方、わたしたちのまことの王キリストは、表面はまったく貧しく、みじめで、軽べつされ、捨てられましたが、内面は、まったく、喜びと、慰めと、勇気に満ちておられました。

 そこで、わたしたちは、この世的に、表面だけ好運なヘロデが、わたしたちから、まことのめぐみ深い王キリストを奪い去らないように努力しなければなりません。キリストはまずしいみじめな幼な子として、馬ぷねに横たわっておられますが、わたしたちは、このかたの所にゆかねばなりません。

 それゆえ、もし、まことの幸福を願い、純潔でさいわいな良心を持ちたいと欲するならば、ヘロデ王の生活方式を捨て、もうひとりの王キリストに行かねばなりません。それは、わたしたちが、わざによって義認を求めたり、望みを働きのうちにおくような高慢を捨て、なんのみせかけもなさらない、いつくしみ深い主キリストの姿のみを心のうちに飾ることを意味します。三人の博士も、あらゆる人間のわざを捨て、人の助けをあてにせず、(ただ、ミカ書5・2で預言者ミカを通して語られた神のみことばに信頼して)、べツレヘムまで来た時に、すぐまた、星を見たのでした。

1521年の説教から


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