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ルターによる日々のみことば

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2020/1/29 (水) のみことば

舌と耳

そこで、イエスは彼ひとりを群衆の中から連れ出し、その両耳に指をさし入れ、それから、つばきでその舌を潤された。 マルコ7・33

 ここでキリストは二つの器官、耳と舌をさし示されました。なぜなら、キリストの国はみことばの上に建てられており、しかも、みことばはこの二つの器官、耳と舌がなければ、認知することも、理解することもできないからです。神の国は、信仰のみによって人の心を支配します。それは、耳がみことばを理解し、心が信じるのです。それゆえ、舌と耳が取り去られるならば、キリストの国と、この世の国の間に区別はなくなります。

 なぜなら、外面的な生活では、キリスト者は不信仰の人々と同じ生活をしているからです。彼は、他の人々と同じように、家を建て、地を耕し、すきをいれます。なにか特別の仕事についているわけではありません。食べること、飲むこと、眠ること、勉強すること、その他なんでも皆同じです。ただ、このふたつの器官だけが、キリスト者と、キリスト者でない人との区別をします。すなわち、キリスト者の話しかた、聞きかたは違っており、その舌は神の恵みをたたえ、キリストをのべ伝え、キリストだけが人をさいわいにすることができると宣伝します。この世はそのような器官をもちません。いつも悪意や、悪徳について語り、自分自身の誇らしげな姿を宣伝し、たたえます。

1534年の説教から


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