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ルターによる日々のみことば

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2020/2/11 (火) のみことば

ふたつの国

それとも、正しくない者が神の国をつぐことはないのを、知らないのか。 第一コリント6・9

 わたしたちは、ふたつの国があることを知らねばなりません。ひとつは悪魔の国です。主はこれを福音書の中でこの世の君と言っておられます(ヨハネ16:11)。これは、罪と不従順の国と呼ばれます。聖徒たちにとって、この国は悪の牢獄です。

 わたしたちは神の国が来るまで、すべてこの国に属しております。しかし、神の国が来ても、かならずしも同じ状態ではありません。聖徒たちは日ごと、自分の罪と戦い、肉の情欲、世のまどわし、悪魔のさそいにたいして激しく抵抗します。わたしたちがどれほど信心深くても、悪欲はいつもわたしたちを支配しようと望んでいるからです。このようにして、神の国はたえず、悪魔の国と戦います。聖徒たちは、神の国が発展するために、彼らのうちで悪魔の国にたいして戦いますから、救われ、支えられているのです。

 もうひとつの国は神の国です。正義と真理の王国であります。キリストは次のようにおっしゃいました、「まず神の国と神の義とを求めなさい」(マタイ6:33)。神の義とはいったいなんでしょうか。それはわたしたちのうちにもはや罪がなく、全肢体と力が神に服従し、主のみわざのために用いられる時です。その時、パウロと共に、「生きているのは、もはや、わたしではない。キリストが、わたしのうちに生きておられるのである」(ガラテヤ2:20)と言うことができるのです。このことは、罪がわたしたちを支配せず、イエス・キリストのみが恵みによって支配されている時に起こります。それゆえ、神の国は、平和、秩序、けんそん、純潔、愛、あらゆる徳以外のなにものでもありません。そこには、怒り、憎しみ、にがにがしさ、不潔などはありません。

 今、ひとりひとり、自分の性向を吟味したいと思います。そうすれば、どの国に属しているかがわかるでしょう。

単純な信徒のための主の祈りの講解


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