子たる者よ、何事についても両親に従いなさい。これが主に喜ばれることである。 コロサイ3・20
神は、父と母に、神がさだめられたすべての地位と召しにまさるほまれを与えられました。それゆえ、両親を愛するだけでなく、尊敬するように命じられます。ところが、兄弟姉妹、隣人には愛することだけを命じておられます。ですから、父と母とは別格であり、地上の他のあらゆる人にまさる地位が与えられ、神につぐ地位におかれているのです。尊敬は愛以上のものです。なぜなら、そのなかには、王の前に立つ時と同じように、愛のみならず、従順、けんそん、おそれが含まれるからです。しかもこの要求は、ただ、尊敬とやさしさとをもって両親にたいせよというだけでなく、神につぐ最高者として高く評価し、尊敬し、日ごとの起居動作にそれを実践することを意味します。もし、まごころから尊敬するならば、同時に、最高の重要な人として考えるべきです。たとえ、両親がどれほど低い身分で、貧乏で、弱く、風変わりであっても、神によって両親とさだめられたのであり、神を代表する人として尊敬すべきであるということが、青年の心にやきつけられるべきです。たとえ、両親が欠点をもち、そのやり方が愚かであっても、そのほまれを奪われません。なぜなら、その主眼点は人物がどうであるかということではなく、このようにさだめられた神のみこころが中心であるからです。神の前にわたしたちはみな、平等でありますが、しかし、人間の世界には、それぞれの区別と相違があります。ですから、あなたの父であるわたしは、あなたの主であり、あなたはわたしに従うべきであるということは神がさだめられたのです。
第4戒の註解
