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ルターによる日々のみことば

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2021/5/21 (金) のみことば

神の右に坐したもう主

主はわが主に言われる、「わたしがあなたのもろもろの敵をあなたの足台とするまで、わたしの右に座せよ」と。 詩篇110・1

 キリストは、もろもろの敵が足台とされる時を待ちつつ、神の右に坐しておられます。それは主にとってふさわしい仕事です。主は眠ることなく、わたしたちを見まもっておられます。主はご自分の身代わりを頼むことはなさいません。ご自分でなさいます。人々が主に向かおうとする時、いつでも助けてくださいます。試錬に会った人がキリストにむかって呼ばわる時、助けを受けることができます。

 最後の日はまだ来ておりません。肉と、罪と、死はまだ残っています。しかし、最後の日に、キリストはみ国を父に渡されるでしょう。今、主はわたしたちの中にいて支配しておられます。主はわたしたちを慰め、わたしたちをきよめ、わたしたちに代わってとりなしてくださいます。そして最後の日に、すべてのキリスト者は主とひとつになって支配し、父の右に座すでしょう。その時、最後のまことの敵は滅ぼされます。

 しかし今、この世にあっては、信仰は不安定であり、食物についての心配はあり、神がいつか怒りを示されるのではないかと絶望します。では今、わたしたちの慰めは何でしょうか。それはキリストです。わたしたちの祭司キリストは、わたしたちのために贖罪のわざを完成し、わたしたちを見守り、わたしたちの敵を見張り、主がわたしたちの持ち分であることを父に思い起こさせられます。わたしたちがこの真理を良心におぼえる時、いかなるなやみの時にも、確信をもって父に近づくことができます。わたしたちの目が、雲をつらぬいて天を見つめ、キリストがわたしたちの助け主であることを確信しうるのに不十分である場合にのみ、この真理を見ることに失敗します。

ヘブル人への手紙8章の説教


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