むしろ、あなたがたを召して下さった聖なるかたにならって、あなたがた自身も、あらゆる行いにおいて聖なる者となりなさい。 第一ペテロ1・15
わたしは自分のしたことによって、自分を聖なる者とは呼びません。また、だれかほかの人によって、聖なる者と呼ばれることもありませんし、わたしのきよさによってほめたたえられることもありません。わたしはかたい信仰と純粋な良心をもって言うことができるから、聖なる者なのです。わたしはあわれな罪人ですけれども、キリストはその洗礼と、みことばと、サクラメントと、聖霊において聖なるかたです。これこそ神によってわたしたちに与えられる、唯一のまことのきよさです。
ではどのようにしてこのきよさに達することができるかと、たずねられるかもしれません。また聖霊とどのような関係を持つことができるかと、たずねられるかもしれません。その答えはこうです。主はわたしに洗礼を施し、キリストの福音をのべ伝え、わたしの心を信じるように生きかえらせてくださいました。洗礼はわたしから出てきたものではありません。信仰もそうです。福音もそうです。主がわたしたちに与えられるものです。それは、わたしに洗礼を施す指は人の指でなく、聖霊の指だからです。また、わたしが開いた説教者の口とことばは、説教者自身のものではなく、聖霊のことばであり説教なのです。そしてその聖霊がこれらの外的な手段を通して内的な信仰を与え、聖化にいたらせてくださるのです。
それゆえ、わたしたちは洗礼を受け、キリスト者であるかぎり、わたしたちが聖なる者であることを少しも疑ったり、否んではならないのです。
ヨハネ福音書14−15章の講解
