展示内容紹介−3の3
グーテンベルグの印刷機の発明は、時期を同じくして起こった宗教改革運動に大きな影響を与えます。宗教改革によって生まれたプロテスタント教会は、「聖書のみ」「恵みのみ」「信仰のみ」の3原則に立って、聖書の言葉をそれぞれの国の言葉に翻訳しはじめます。有名な宗教改革者マルティン・ルター(1483-1546)は1522年に新約聖書を、1534年には聖書全巻をドイツ語に翻訳し、ドイツの民衆は自分の言葉で聖書が読めるようになりました。それまでの聖書は、ごく一部の例外を除いて、ヘブル語とギリシャ語、そしてラテン語のものしかなかったのですから、革命的な出来事です。その翻訳された聖書は、印刷技術によって広く大衆に手渡り、そのことによって、プロテスタント教会が成立したのです。
そして、このグーテンベルグの印刷機発明と聖書翻訳活動の開始によって、キリスト教は世界中に急速に広まってゆくことになるのです。1549年、イエズス会のフランシスコ・ザビエルが日本にキリスト教を初めて伝えます。そして徳川幕府の鎖国政策により、日本のきりしたんは迫害の歴史を過ごしますが、19世紀になって、ギュッツラフやヘボン式ローマ字のヘボンなど、再び多くの宣教師が日本を訪れ、聖書日本語訳の歴史がスタートするのです。